税の便利な知識をお伝えすることで、少しでも相続税と円満な相続のお役に立てればと思います。
ここでは、今後不定期に追加していきますので、ぜひご参考にしてください。
第31回目は「定期借地権」についてです。
定期借地権は文字通り、一定期間土地を貸すもので、①一般定期借地権②建物譲渡特約付③事業用借地権の3種類があります。土地の返還が義務づけられた土地の賃貸方式です。
(1)一般定期借地権・・・・ | 期間が50年以上の定期借地権で、期間終了後、更地にして返還してもらうことができます。 |
(2)建物譲渡特約付借地権・・・・ | 期間は30年以上で、期間満了後、地主さんが建物を“相当な対価”で買い取る、というものです。 |
(3)事業用借地権・・・・・ | 期間は10~20で、事業用に限られます。期間終了後、更地で返還してもらいます。 |
定期借地権 | 普通借地権 | |||
種類 | 一般定期借地権 | 建物譲渡特約付借地権 | 事業用借地権 | |
期間 | 50年以上 | 30年以上 |
10年以上 20年以上 |
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特徴 | 契約期間終了後契約の更新がなく、確定的に借地権が消滅する。 | 契約期間終了後、借地上の建物を地主が相当な対価で譲渡を受けることによって、確定的に借地権が消滅する。 | 一般定期借地権と同じ | |
条件 |
①期間の更新がないこと ②建物の再築による期間の延長がないこと ③更新がない場合の建物の買収請求権を行使しないこと ④ |
将来の建物譲渡についての特約を結ぶ | 事業の用に共する建物の所有を目的とする | |
公正証書 | 必要 | 必要ではない | 必要 | |
契約の更新 | なし | なし | なし | あり |
期待される用途 |
賃貸マンション 賃貸ビル 個人住宅 |
同左 |
郊外の量販店 外食店舗 工業用地 |
(※「創意工夫で節税 税の便利帳」 平成22年05月01日16版発行より抜粋)