相続税申告のあすか TOP > 相続税の便利帳 > 相続税の便利帳 Vol.20「土地投資利益率で土地を末代まで守る」
税の便利帳 相続税と円満な相続のお役立ち情報

税の便利な知識をお伝えすることで、少しでも相続税と円満な相続のお役に立てればと思います。
ここでは、今後不定期に追加していきますので、ぜひご参考にしてください。
第20回目は「土地投資利益率で土地を末代まで守る」についてです。

土地投資利益率で土地を末代まで守る ~相続税の便利帳 Vol.20~

Vol.20
土地投資利益率で土地を末代まで守る

約30年に1回、世代交代の相続が発生します。その間に土地にかかる相続税を貯めることができれば、末代まで土地を守ることができます。そのためには、いくら利益が必要か。…それば『土地投資利益率』です。

1.土地投資利益率とは

= 全ての土地から生ずる利益(諸経費控除後)
全ての土地の相続税評価額

2.必要な土地投資利益率の計算方法

 = {(③‐④)÷⑤÷⑥}÷①×100
<手順及び内容>
  • ①土地の相続税評価額を計算
  • ②全財産の相続税評価額を計算
  • ③相続税を計算(1次+2次)
  • ④相続の際、納税できる現預金額
  • ⑤相続までの期間は何年か。(30年又は20年?)
  • ⑥毎年の所得金額に対する税引後の手残り割合

<妻と子2人の場合に必要とされる土地投資利益率の目安>

遺産(億円) 1次+2次の相続税(万円) 相続の実効税率(%) 相続までの年額(%)
15年 30年
1 100 1.6 0.09 0.04
2 1,300 6.5 0.41 0.20
3 3,500 11.6 1.11 0.55
5 9,850 19.7 1.87 093
7 17,700 25.2 2.40 1.20
10 30,450 30.4 2.90 1.45
20 78,050 39.0 3.71 1.85
※上記の条件:毎年の所得に対する手残りは70%とします。 遺産=土地評価額とします。

3.改善する土地の選出


まずは、個々の土地ごとに土地投資利益率を計算します。

次に
  • 収益性の低いもの
  • 収益性の良いもの
  • より良いもの


へ変えてゆく分析方法として「土地投資利益率」を活用し、改善します。

<例えば>
土地投資利益率の最も悪い土地に1億円の共同住宅を借入金で建築し、改善を行ったとします。

~条件~

  • ①活用30年後と仮定するため、借入金と建物評価は、共にゼロとします。
  • ②活用により税引後1,000千円/年×30年=30,000千円貯蓄できるものとします。
  • ③土地以外の物件の数値は、比較上、全く変動しないものとします。

4.土地活用による30年後の効果


賃貸物件を建築することにより、
  • ①収益UPによる納税資金の増加
  • ②相続税評価の減少

の効果が見込めるため、Aさんの場合は、下記の様に改善されました。

現状 土地活用実施後 改善値
土地投資利益率 必要利益率 0.83% 0.64% △0.19%
実際利益率 0.82% 0.97% +0.15%
相続税額 9.850万円 10,900万円 +1,050万円
納税貯蓄 (30年後) 2,000万円 5,000万円 +3,000万円
貯蓄超過(+)
貯蓄不足(△)
△7,850万円 △5,900万円 +1,950万円


(※「創意工夫で節税 税の便利帳」 平成22年05月01日16版発行より抜粋)

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