税の便利な知識をお伝えすることで、少しでも相続税と円満な相続のお役に立てればと思います。
ここでは、今後不定期に追加していきますので、ぜひご参考にしてください。
第27回目は「特定事業用資産の買換えの場合の譲渡所得の特例」についてです。
土地を譲渡して余裕資金がある場合は、買換え特例を検討しましょう。いわゆる「15号買換え」(個人)という特例で、農地を売ってアパートを建てる場合などにメリットがあります。
譲渡資産 | → | 買替資産 |
国内にある土地等、建物又は構築物で、所有期間10年超のもの | 国内にある土地等、建物、構築物又は機械及び装置 |
この特例を受けるときは、確定申告書に次の書類を添付してください。
(1)譲渡所得計算明細書
(2)買換え資産の登記簿謄・抄本
(3)譲渡資産及び買換資産の売買契約書等
(1)譲渡資産の収入金額≦買換資産の取得価額の場合
譲渡所得={収入-(取得費+譲渡費用)}×20%
≦ |
買換資産の 取得価額 |
||
課税の繰延べ 80% |
|||
取得費・ 譲渡費用 |
譲渡益 |
取得費・ 譲渡費用 |
譲渡益 | ||
買換資産の | |||
> |
取得価額 課税の繰延べ 80% |
(注)特定事業用資産の買換えの特例の適用を受けた場合は、買換資産は譲渡資産の取得費を引き継ぎます。→取得費は次のように計算します。(取得日は引き継ぎしません。)
☆①譲渡資産の譲渡による収入金額>買換資産の取得価額の場合
〔譲渡資産の取得費+譲渡費用〕×(買換資産の取得価額×0.8)/譲渡資産の収入金額+買換資産の取得価額×0.2
②譲渡資産の譲渡による収入金額=買換資産の取得価額の場合
(譲渡資産の取得費+譲渡費用)×0.8+譲渡資産の収入金額×0.2
③譲渡資産の譲渡による収入金額<買換資産の取得価額の場合
〔譲渡資産の取得費+譲渡費用〕×0.8+買換資産の取得価額‐譲渡資産の収入金額×0.8
農地を売ってアパートを買い換えるなら、
ぜひ買い換え特例を
(※「創意工夫で節税 税の便利帳」 平成22年05月01日16版発行より抜粋)